このサイトは長生きする、病気しない、ボケしないように健康的な食事をご紹介します。

このサイトは長生きする、病気しない、ボケしないように健康的な食事をご紹介します。

老化には個人差が、かんりある

老化には個人差が、かんりある

私が医師として専門にしているのは、「老年精神医学」である。もう25年にわたって、老人専門の精神科医として働いてきた。

なかでも、10年ほど勤務していた浴風会病院は、日本で初めての老人専門の総合病院で、老人ホームも併設しており、現在でもまだこうした病院は全国で4つしかない。

病院に「小児科」というものがあるように、本来は老人も小児と同じくらい、成人とは異なった視点からの診察や治療が必要である。

近年、日本でも大学病院をはじめとして「老人科」を設けるところが徐々に増えてはいるが、往診やホームの患者さんを診るなど、本当の意味での老年医療の専門家は少なく、結局は成人と同じ診察をして、名前だけになっているところが大多数だ。そんななかで、浴風会病院は老人医療の先駆けであり、そこで勤務した10年間では非常に貴重な経験ができたといえる。

たとえば、私はCTやMRIで撮影した脳の写真を年間100~200枚は見てきたが、脳の老化には、年をとるほど個人差が出ることがはっきりとわかった。誰でもいずれ脳は老化していくものだが、その進行の度合いには明らかに個人差があるのだ。

脳だけでなく、臓器や骨の老化にもかなり個人差がある。普通は、70代の患者はまだ中高年とそれほど変わらず、80代になると老人医療の範疇で捉えることが必要になるのだが、人によってはまだ60代なのに骨粗しょう症で腰がひどく曲がってしまっている人、アルツハイマー病にかかってしまう人、動脈硬化によって全身の臓器がボロボロになってしまっている人などがいて、みんな同じように一律で捉えることはできない。

これらは、骨の老化、血管の老化などが原因で引き起こされる病気で、いわば「老化病」といえるものである。60代であっても、ある人は骨が80代と同じくらい老化していたり、ある人は血管が80代並みに老化していたりするわけだ。

私は合計で2000件以上の患者さんの脳の写真を見てきたが、そのなかで言えるのは、80代にもなれば、脳の萎縮が起こらない人はいないし、浴風会病院時代は脳の解剖に立ち会っていたが、アルツハイマー型の変化が多少なりとも起きていない人は、ほとんどいない。しかし、全員が認知症を発症しているわけではないのである。

動脈硬化やがんも同様で、年をとってくれば動脈硬化が起こっていない人など存在しないし、がん細胞が少しもない人も存在しない。ところが、全員が虚血性心疾患になるわけでもなければ、がんの症状が出ているわけではない。

思秋期以後の病気は、老化の度合いによって発症するものがかなり多いのである。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です